相澤雅子のブログ

5年くらい、ベリーダンスとカタックを両方、習っていた。
両方の先生の人柄が好きだったのと、指導が正反対でおもしろかったから。
ベリーダンスは自由で、あまり踊りを揃えようとはされなかった。
特にジプシーフュージョンは自由な女たちのイメージ。

カタックは型に揃える踊り。

揃える踊りも揃えない踊りも、それぞれの美しさがあるし、それぞれの楽しさがある。
どっちも間違ってないと思う。

社会では人に合わせ、人と揃うことを求められることが多い。
集団で揃えば、経済的に発展するし、治安も守られる。

でも、人と合わせるのはしんどい。
いつも人と自分を比較していないといけない。
自分はちゃんとできてるのかな？人より劣ってないか？と。

人を不幸にする３大思考は「人との比較」「後悔」「将来の心配」だと言う。
こういう考えを繰り返していると、うつや不安が強くなってしまう。

人と比較する思考は心に強く根を張ってる。
学校でも集団に合わせる教育を受けてきたから。
人と合わせる教育を受けてなかったら、野生児になるか「ワガママな王様」になるからしかたないのだけど。

仕事では会社のルールに合わせるしかないけど、それ以外の時間はもっと自由な思考をしたらいいと思う。
人と同じじゃなくていいし、標準的な人生を送らなくていいし。
人と揃わなくてもいい。多様な個性、生き方でいいって。

でも人との比較はなかなか捨てられない。
人と違うのが恥ずかしいって、つい思う。

時々思い出すのは、大学で生物人類学を学んでいた時のこと。
遺伝人類学の授業だったと思うが、生物の多様性の話の時に、講師の先生が言った。
「ダウン症候群（染色体異常）の人は、いろいろな疾患を持っているけど、とても無邪気で明るい人が多い。
もし、世界が精神的にとても過酷になったら、普通の人は死を選ぶかもしれない。でもダウン症候群の人は明るいから生き残るかもしれない。そうすると、ダウン症候群の人が、新人類になる」

生物に多様性があるのは、環境変動があったときに、みんな同じ性質だったらみんな絶滅するから、生き残りがでるように、性質にバラエティがあるのだという。
なので、人間に個性や能力差があるのは、神様の（というより遺伝子の）おぼしめし。
発達障害の人は今は障がい者扱いされてても、千年後には「覇者」になってるかもしれない。

我々、人間は兄弟だけど、違いがある。
揃うこともあれば、揃わないこともある。
揃う力、楽しさもあれば、揃わない力、楽しさもある。
両方を大事にできたらいいと思う。